飯塚岬のBaseball Note

野球指導者&軟式野球プレーヤーとしての知識や経験、気付きを発信していきます!

野球が上手くなるために野球から離れる勇気

皆さんこんにちは!飯塚岬です。

 

 

今回は野球が上手くなるために野球から離れる勇気という話をします。

 

 

この話はジャイアンツメソッドを通じて子どもたちへ野球の楽しさを伝える野球指導者

として活動する僕から、今野球に取り組む子どもたちやその保護者に向けて伝えたい内

容となりますので、是非最後までご覧ください。

 

 

まずここでいう「野球から離れる」というのは、野球を一切しないことではなく

野球“だけ”に取り組むいわゆる「野球漬け」を避けるという意味です。

 

僕がこう思う理由が次の2つです。

 

①「ゴールデンエイジ」

 

ゴールデンエイジは、子どもの身体能力や運動能力が著しく発達する時期のことです。

 

このゴールデンエイジの根拠として有名なのがスキャモンの発育発達曲線と呼ばれる

以下の図で、図の青い曲線が「神経型」という

脳や脊髄、視覚器などの神経系や感覚器系の成長を示したもので

これが子どもの運動神経に直結する部分です。

 

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「神経型」の曲線を見ると

生後から急上昇し12歳頃にピークを迎え

成人とほとんど変わらないレベルに発達します。

 

 

つまり、おおよそ小学校高学年までに様々な動きを組み合わせた

コーディネーショントレーニンを行うことで

運動神経を高めることができます。

 

ここで伝えたいのは

 

”子どもの頃から野球“だけ”に打ち込むことが

プロ野球選手になるための一番の近道とは限らない。”

 

ということです。

 

例えば

・野球の大谷翔平選手

・バスケの八村塁選手

・テニスの錦織圭選手など

 

日本を代表するアスリートの方々は子どもの頃には

他のスポーツにも取り組んでいたという例は多いです。 

もちろん前提として野球の技術を身につけるための練習をしていくことは大切です。

しかし、子どものうちは特定の「スポーツを極める」よりも

様々なスポーツを通じて「身体の動作の習得」がベストだと考え

小さい頃から色々なスポーツを体験するべきだと思います。

 

 

②「野球以外は無知」というリスク

 

野球が好きな人のことを「野球バカ」と言うことがありますが

この「野球バカ」には

・色々な経験をしてきた中でやっぱり野球が好きな「やっぱり野球バカ」

・野球しか頭になく、それ以外のものに対しての経験や知識が極端に少ない

「ただの野球バカ」

 

の2種類があると思っていて、今回リスクだと述べているのは

後者の「ただの野球バカ」になります。

 

 

「ただの野球バカ」にリスクを感じる理由は

”思考停止や思考放棄につながる恐れがある”

と感じるからです。

 

現在オリックスで活躍している山本由伸投手が取り組む

やり投げトレーニンのように

近年は野球以外のスポーツの動作から

レベルアップのヒントを得る選手も増えてきています。

 

そんな野球以外での取り組みからくるかもしれない意外なきっかけを

 

「これといった理由はないけど、毎日野球だけやっていればいいんだ!」

 

と思考を放棄することで手放してしたり

見逃してしまうのはもったいないと感じますし

大人になればなるほど今まで自分が積み上げてきたものを壊すことへの勇気が必要で

偏った思考からの脱却は難しいと考えているので

子どもたちには野球に限らずたくさんのものに興味を持ってほしいと思っています。

 

思考には材料が必要です。

 

進学先を迷っている受験生が自分に合う学校を複数探すように

思考を停止(放棄)しないための材料は学びを続ける限り必要だと思います。

 

この学びというのは学校の勉強だけではなく

冒頭でも述べた野球が上手くなるために今の自分

もしくは我が子に何が必要なのかを探すことと同義だと思います。

 

その勇気ある回り道は最短のルートではないかもしれませんが

最良のルートかもしれません。

 

Keep challenging